東京都港区の根津美術館で開催されている特別展、「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」を鑑賞してきました。
享保元年(1716)に59歳で亡くなった尾形光琳の300年忌を記念して、「燕子花図屏風」(根津美術館)と「紅白梅図屏風」(MOA美術館)という2点の国宝が同時に鑑賞できるという特別展。4月18日から5月17日(日)までということで、根津美術館には大勢の人が訪れていました。
根津美術館とは?
恥を忍んで……根津にある美術館だと思っていました。谷根千の根津ね。千代田線の根津駅ね。青山の超一等地にあるなんて知りませんでした。(最寄り駅は表参道)
「鉄道王」とも呼ばれる初代 根津嘉一郎氏の戦前からのコレクションを展示している、大変に由緒正しい美術館。
茶人でもある根津氏。美術館の中には広大な庭園と茶室があります。渋谷と六本木の間に、都心のど真ん中であることを忘れるほどに緑に恵まれる素敵な空間です。茶道具のみならず多くのジャンルの美術品が収蔵され、尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」もコレクションの1つ。
国宝を所蔵する根津氏とは…鉄道王って??と思うところですが、24社もの鉄道会社と資本関係にあったこともあり、その多くで社長や取締役になる。さすが「鉄道王」。他の業績も凄まじいのですが、残りはウィキペディアに譲ります。
なんとか午前中に会場につくことが出来たので、受付で並ぶこと無く入場。そこそこの混み具合でしたが、騒がしいこともなく、余裕を持って鑑賞できました。無料のロッカーがあるので荷物は預けてゆったりと鑑賞しましょう。
特別展は撮影禁止ということで、写真はありません。撮影可能だとしても、、撮影したかどうか。とても写真では表現できない世界というものが国宝には有るような気がします。間に合うならば、今すぐ根津美術館に行かれることをおすすめします。
「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」を鑑賞して
確かに屏風はあるけれど、その屏風の外に拡がっていく無限のスクリーンを感じました。たまたま屏風という大きさの制限があるだけで、作品による世界観というのはスクリーンの外にまで及び、想像力をかきたてられる。
また、博物館なので、ガラスの中、グレーの背景に屏風が立てられているのですが、「実際に部屋の中に立てられたならどんな世界を見ることができるのだろうか」と。近くで見るのも良いですが、少し離れて見ていると頭のなかにどんどんとイメージが膨らんでいくというワクワクした体験を得られます。(写真は、根津美術館内の庭園の燕子花)
都会のオアシス 根津美術館の庭園
昨日の雨を受けて、緑がいっそう映える庭園。深く鮮やかな緑。この庭園のためだけに訪れても損はしません。
カフェも併設されています。
池と恋。反射する庭の景色が幻想的です。
見上げる木々。別の季節も来てみたいと思います。
5/12(火)から5/17(日)までは、夜19時まで開館しています(入館は18時30分まで)間に合う方はぜひ。行ったほうがいいです。夜間開館期間は、17時からカフェでシャンパンも楽しめますよ。
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